伊木接骨院のコロナウィルス対策 その1
兵庫県は依然、特別警戒都道府県となっています。
マスク、手洗い、三密(密閉、密集、密接)を避ける
感染予防としてこれらが重要なのは皆さんご存知の通りです。
さて、万が一感染したら・・・
発熱したらどうしますか?
解熱剤ですか?
免疫力を上げるために発熱しているのに、体温を下げるのは免疫力を下げることにならないでしょうか。
体温を下げるのではなく、「過剰な熱をとる」「熱飽和を防ぐ」という目的で冷やします。
当院では氷枕で「頭」、氷のうで「胸」を冷やすことを推奨しています。
最近、「氷嚢で脇と脚の付け根を冷やす」といわれるようになりました。
「脇と脚の付け根には太い血管が通っているから」という理由です。
確かに血流量は多いですが、太い血管で冷却できるでしょうか?
脇と足の付け根は太い血管ですが、左心室から出る大循環の血液の20%までです。
車のエンジンはラジエーター(放熱器)で冷やします。
冷却水を細かい管に分散し、風を当てて冷やします。
人の体でラジエーターにあたるところが「肺」なのです。
熱い時に呼吸がハーハーするのは冷却しているのです。
右心室から100%肺に流れ、肺動脈から細分化した毛細血管が肺胞を包んでカリフラワーみたいになって、ラジエーターとよく似た構造です。
どうして右心室から出る肺循環を利用しないのか不思議です。
全身から熱飽和の血液が右心房に戻り、右心室から肺に流れ、CO2(二酸化炭素)と熱を放出して、冷却されO2(酸素)を吸収した血液が左心房に戻り、左心室から全身に流れます。
肺の構成成分は、もちろんタンパク質です。
タンパク質は熱に弱いのです。
免疫力を上げるためには体温上昇が必要ですが、タンパク質は41℃を超えると変性し始めます。
水銀体温計のメモリは42℃までしか明記していません。
コラーゲンは解け、エラスチンは凝集します。
肺胞は熱の限界値を超えると破れてしまいます。
それが「肺炎」なのです。
肺炎は肺胞が壊れてしまい出血しているので、レントゲンで本来黒いはずの肺(空気が多いので)が白く映るのです。
胸は肌着、パジャマの上から氷のうで冷やして下さい。
コラーゲン、エラスチン、どちらも可逆性なので、冷やせば戻りますので、回復していきます。
そして、脳は大循環の15%の血液が流れます。
全身筋肉の15%と同じということは、脳は大量に「酸素とブドウ糖」を必要とするということです。
この「酸素とブドウ糖」の反応は熱が発生します。
脳細胞というのは脂質を多く含む細胞なのです。
体細胞の中でも脳細胞は比重が軽いのです。
脳細胞 0.993~1.007 血液1.049~1.060
体の細胞が壊死するとき、ほとんどが「凝固壊死」なのですが、脳細胞のだけ「融解壊死」なのです。
油脂は熱で溶けます。
これは、脳細胞が熱で溶けたということを意味します。
脳が熱により崩壊して「脳炎」となるのです。
ことわざで「頭寒足熱」というのは正しいのです。
しかし、頭も「頭蓋骨があるので冷やしても脳まで冷やせないので、太い血管の頸動脈が通る首を冷やす。」といわれます。
氷枕で後頭部を冷やせば短時間ではないので冷えます。
また、「おでこ」には副鼻腔炎の「前頭洞」、鼻の横に「上顎洞」があります。
まぶたを閉じてタオルを敷いて、ここも氷のうで冷やしますと、鼻から吸気することにより、鼻腔、副鼻腔を使って頭蓋骨の中から冷却できるのです。
鼻腔の天井部分に自律神経の最高中枢である「視床下部」という場所があります。
以上、「頭・おでこ」と「胸」を冷やすというのは根拠のある話です。
是非、ご活用ください。
次回は「咳」について